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2024.08.26
お寺・神社での鳥被害と鳥害対策まとめ
日本で古くから親しまれているお寺や神社。
初詣や、お参りなど、伝統行事としての利用から、最近では観光名所として、多くの方が全国の寺社を訪れています。
そんなお寺や神社も、鳥による被害が増えている場所です。
寺社の中には、国の重要指定文化財に指定されている建物もあります。
被害が深刻化すると様々な被害と共に、こうした歴史ある建物が劣化してしまう可能性があります。
またその被害は寺社の建物への被害だけでなく、参拝客や観光客へもおよぶことがあります。
この記事では、そうした寺社で発生している鳥被害と寺社での鳥害対策をまとめた内容です。
お寺や神社の住職・宮司・町内会等で管理されている方々の参考になれば幸いです。
【目次】
① お寺・神社での鳥被害
② 被害の原因となっている鳥
③ お寺・神社で被害が出やすい場所
④ お寺・神社での鳥害対策
⑤ まとめ
①お寺・神社での鳥被害
・建物への被害
寺社の建物は、その構造から、鳥たちによって安心できる環境が揃っています。
雨風を凌ぐことはもちろんのこと、寺社の建物は様々な場所に鳥がとまることができる場所が沢山あります。(詳細は③項にて)
また人が多く訪れる場所では、天敵となる獣に狙われる可能性が低くなり、安心して巣を作り、ヒナを育てることができます。
この様にして、鳥が住み着くことで、鳥の糞尿が建物の劣化を進行させたり、美観を損ねる原因になる場合があります。
また建物だけでなく、施設内の樹木や街灯などにも被害は広がる可能性があります。
お寺や神社などの歴史的建造物では、鳥の被害が深刻化すると、観光スポットとしての魅力が下がる原因にもなります。
・参拝客や観光客への被害
建物や樹木に鳥がとまっていたり、巣を作ってしまった場合、その下は大量の糞が落ちてきます。
糞に注意することで、参拝や観ることができるエリアが狭まってしまう可能性や、鳥の糞が衣服にかかってしまう可能性もあります。
また参拝客がカラスなどに襲われる事例も報告されており、住み着いてしまった鳥を放置してしまうと、安心して参拝できる環境が損なわれる可能性があります。
②被害の原因となっている鳥
◆鳩(ハト)
鳩は元々、崖や岩棚といった場所に巣を作る習性があります。
こういった場所は、前後左右に何かしらの障害物があり、囲まれていることが多くなっています。
お寺や神社の建物や建造物はこの構造に当てはまる場所が多く存在しています。
障害物に囲まれていることで、外敵に見つかる可能性が低くなり、鳩にとっては安全な場所になります。
また鳩は、エサや水場の近くにある場所もやはり好まれます。
エサや水は生きていく上で必須であるため、これらを確保できる場所は鳩に限らず、その他の鳥類にとっても住みやすい場所となっています。
お寺や神社は、周囲を自然に囲まれていたり、手水舎といった水場が近くにあり、鳩が好む条件に当てはまります。
鳩はこういった条件が揃っていると巣を作りやすく、一度巣を作ってしまうと、その場所に執着し対策が難しくなる場合があります。
◆カラス
カラスはは山の中腹や暗い森林にねぐらを設けている場合が多いですが、都会では公園や神社などの大きな緑地に集まることが多いです。
カラスはご存知の様に、雑食性で生ごみを漁ってエサを探すこともあります。
参拝客や観光客が多い神社では、出店のゴミや観光客が落とした食べ物ゴミが落ちていることがあり、カラスにとっては格好のエサになります。
また墓地を併設しているお寺では、お供物やお供えのお花を荒らしたりすることがあります。
カラスは卵やヒナを育てている時は、人を威嚇し攻撃する可能性もあり、注意が必要です。
◆その他、被害事例がある鳥
・スズメ
日本全土に生息し、3月〜8月にかけ繁殖期を迎えます。
雑食性で、市街地の寺社などで被害事例があります。
・ムクドリ
ムクドリはスズメの一種で、スズメ同様に日本全土に生息しています。
樹木のある場所を好み、夕方になるとムクドリの群れが街路樹などにとまり大きな鳴き声を発している様子が日本各地で見ることができます。
またムクドリの群れが集まった樹木の下は大量のムクドリの糞で汚れていることが多くみられます。
境内に樹木がある寺社は多く、市街地の街路樹と同様、寺社でも騒音・糞害の被害事例があります。
・サギ(アオサギ)
サギは、すらりとした大型の鳥で、長い首と尖った嘴で魚や水生動物を捕まえてエサにします。
サギ類は世界で約60種生息し、日本には約18種が生息しています。
境内にある樹木に巣を作る事例があり、樹木の下にある墓地や駐車場に大量の糞が落ちる被害が発生しています。
③ お寺・神社で被害が発生しやすい場所
・軒下
・破風部
・庇
・山門
・境内の樹木
また木造伝統建築である寺社には、下記の様に各部位に細かい名称が付けられています。
母屋、丸桁、地垂木、桔木、手挟、打越垂木、向拝桁、飛檐垂木 、裏甲、茅負 、木負 、斗栱、向拝虹梁、海老虹梁、舟肘木 、大斗 、向拝柱 、折上げ格天井、平格天井 、竿縁天井 、あり壁長押 、架木、浜縁 、親柱、礎盤石 、沓石 、段木、虹梁 、菱格子欄間、大梁、土居桁、頭貫、長押 、地長押、亀腹、 基壇。
一見すると同じように見える「柱」や「角材」でも、その役割は異なり、一部位一部位が変わりの効かない、それぞれ固有の役割を持つために、個別名称が付けられています。
④お寺・神社での鳥害対策
お寺や神社に限ったことではありませんが、鳥害対策で大事なことは、早急に対策を行うことです。
対策が遅れてしまうと被害が拡大し、対策が難しくなってしまうことに加えて、日々訪れる参拝客や観光客の方にまで被害が及ぶ可能性が高くなっていきます。
ですが、お寺や神社で被害をもたらす鳩やカラスなどの鳥類と、巣にある卵は鳥獣保護法により、捕獲・駆除することが法律によって禁止されています。
申請を行わずに捕獲したり、駆除をしてしまうと法律違反になる場合がある為、注意が必要です。
鳥害対策では鳥避けネット・忌避剤・剣山など、様々な対策資材を使用し、対策を行います。
全ての建物や施設に共通することですが、特にお寺や神社は、建物の美観を損わない様に対策を行う必要があります。
建物の構造を理解しつつ、鳥の習性を熟知していないと、建物の美観を損ねた施工になってしまう場合や対策自体が上手くいかない可能性があります。
その為、被害が発生した場合、専門の業者に相談することがおすすめです。
専門の業者であれば、建造物の美観を損なわず、高い対策効果のある施工を提案してもらえる可能性が高くなります。
⑤ まとめ
いかがだったでしょうか。
お寺や神社は、複雑な建物や建造物の構造や周囲の自然環境により、一度対策を行っても被害が再発してしまう可能性があります。
その為、早期に適切な対策を行うことが重要です。
お困りの場合は、一度ご相談ください。
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※この記事で使用している画像は全てイメージです。(実際のお寺・神社とは関係ございません)